F.S.JOURNAL

コロナ渦、はじめて新卒採用してみたら。

コロナ渦、はじめて新卒採用してみたら。

株式会社フルスケールでは、本年5〜7月に2022年度の新卒採用を実施。
過去にも、お付き合いのある専門学校に限定した新卒採用を行うことはありましたが、初の完全オープンな新卒採用となりました。

といっても、合同説明会への参加や就活サイトは活用せず、自社サイト・SNSでの情報発信を中心とした採用活動を実施だったので、一般的な企業からすると「なんとまあ」というレベルなのですが、当社としては新たな仲間を探すためのチャレンジ。

今回は、コロナ禍における「地方の小さな会社による、はじめての新卒採用 」を振り返ってみたいと思います。

状況に応じて柔軟に開催するべき会社説明会

コロナ感染症拡大を機に激増した「オンライン採用」。オンラインで会社説明会を実施したという企業は、63.1%に昇ったそうです。(ディスコ キャリタスリサーチ「21年卒採用活動に関する 緊急企業調査」より)

当社も本来なら会社見学も兼ねて、オフラインで開催したかったのですが、感染状況を鑑み、双方を使い分けながらの開催としました。今回、複数回開催した会社説明会を通して感じたことを振り返ってみます。

ビデオオン or オフ問題

オンライン説明会において、企業側が悩むポイントのひとつに「参加者に顔を出してもらうか否か」があります。

採用側としては、参加者の表情・人となりを確認できる機会なので、基本は「顔出し」で進めたいところ。
ですが、特に参加者数が多い説明会・イベントでは「顔出ししたくない」という感じる方も少なくないそう。

「大勢の知らない人(参加者)に顔を知られたくない」「ビデオオフなら移動中でも参加できるから」と、その理由はさまざまあるようです。
たしかに学生目線で考えると…、その気持ちも理解できますよね。

当社においては、事前の案内で「特段ご希望・ご事情がなければビデオオンでのご参加を」とお伝えしていました。
ベストな案内!と思っていたのですが、よくよく考えると、志望者(受け手)にとってこの言い回しは「ビデオオン一択」の完全なるダークパターン
いずれにせよ、満額回答がないだけに、企業側も押さえておきたいポイントです。

予期せぬトラブルへの対応

参加者側の設定・環境のトラブルがあり、質疑応答のタイミングで発言したいのに音声がこちらに届かないというケースがありました。居場所を変えてもらうことで解決できましたが、このようなある種仕方ないトラブルに対しても柔軟に対応・フォローできるよう、起こり得そうなことをリストアップし、その対処方法を事前に検討しておくとよいでしょう。

質疑応答における温度差

県内の感染が落ち着いたタイミングで行った自社での会社説明会。予定の大きくオーバーするほど質疑応答が止まらず、参加者の思いやWeb業界で働くことへの興味・関心を肌で実感することができました。自身の質問ではない時にも、まるで自身が質問したかのように、全員が聴き入る姿も印象深いシーンです。

オンライン説明会における質疑応答でも多くの質問がありました。ですが、どうしても「質問者対企業」という構図ゆえ、全体の高まり、リズム、グルーブが感じられない時間が続いてしまいました。

場所を問わず、どこからでも参加してもらえるというオンライン開催の強みはありますが、上記のような対面のアドバンテージももちろんあります。
アフターコロナにおいても、オンライン・オフラインの特性を踏まえつつ、状況に応じた説明会が求められそうです。

電ビ説明会_20210414


明確な意志の伝達が求められる面接

近隣在住であれば来社いただく形で面接を実施。少しでも可能性がある方であれば、面接で実際にお会いしたいのですが、今回はコロナ禍の影響もあり、かなりシビアな書類選考を行いました。

実際の面接を振り返ってみて感じたのは下記の2点です。

コロナ禍で失われたコミュニケーション

志望動機やこの業界を選ぶ理由が、自分ゴト化されておらず誰にでもいえる内容になっている傾向がありました。

オンラインセミナーに参加している人や、SNSで情報を収集している人も少なくなかったですが、やはりこの状況下、セミナーやトークイベントしかり、先輩社会人や業界の人の生の声(本音?)を聴ける機会や、学生・同世代同士の横のコミュニケーションが不足してしまったことに、その原因があるように感じました。

Web/デザインという仕事について

前項とも重なりますが、面接やエントリーシートで志望動機を伺うと「御社の作るWebサイトが素敵だから」と答える方が多くいらっしゃいました。そういってもらえるのは冥利に尽きるうれしい言葉なのですが、あえて意地悪な表現をすると、それはまだ「ファン」の状態だといえます。

「当社のことを好いてくれているか?」という視点も大事です。ですが、当社が同じ船に乗ってくれる仲間を選ぶためにより重視したのは「デザインやWebの世界がただただ好きで、その世界の1ピースを自分で作ってみたいという意志と覚悟があるか?」ということでした。

話が少しずれてしまいますが、近年のビジネスにおけるビッグワードであった「働き方」に対する考えが、とてつも無い勢いで変化・進化したこの一年。学生に限ったことではないですが「未経験からWeb制作を覚えて、リモート&フリーランスでガッツリ稼ごう」といった流れもあり、業界も混沌としています。

未経験エンジニアを取り巻く地獄絵図と、私がプロデュースしてきたキャリアチェンジ例
(久松剛/IT百物語の蒐集家)

先が見えないこの状況下だからこそ、作り手として根本的に持っておくべき「魂」の部分を限られた時間の中でいかに炙り出せるかが、新卒採用における重要なポイントになるのではないでしょうか。


まとめ

以上、コロナ禍における採用活動を振り返ってみました。本格的な採用は初ということもあり、最初の応募があるまで戦々恐々としていましたが、公にできるほど多くないものの、過去最高数の応募をいただくことができました。ありがとうございました。

熊本県内外の志望者の皆さんとのコミュニケーションを通し、改めて企業としてのあり方、環境整備、目指すべき方向を見直すきっかけにもなったことは、うれしい副産物となりました。

コロナ禍という想像だにしなかった逆風の中、志望者の方は「働くこと」への漠然とした不安も大きかったのではないかと思います。残念ながら今回ご縁がなかった方も、いつかどこかで会えること(もしくはリトライ!)を楽しみにしています。

なお、フルスケールでは、通年で経験者・中途採用を行なっています。UIJターンの方も熱烈歓迎ですので、当社の考えに共感いただける方は、ぜひご応募ください!

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